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MM命題(Modigliani-Miller Propositions)とは、与えられた投資案件に対して、完全資本市場のもとでは、どのような資本構成をとっても、企業価値に影響を与えないことを示す命題である(これをMM第1命題という)。すなわち、どのような資金調達方法を企業が選択しても、企業価値は一定で変わらないことを含意している。
MM命題の意義は、企業の資金調達問題を考える上での重要な要因を、理論的に浮かび上がらせた点にある。実際、MM命題が提唱されて以来、現実の企業における資金調達行動の説明に関して、完全資本市場の仮定を緩和する方向で理論が進展していった。
具体的には、法人税の存在を明示的に考慮したMM修正第1命題、負債の節税効果や倒産リスクなどの財務的困難に伴うコストを勘案した、トレードオフ理論などが挙げられる。更に、企業と投資家の間に存在する情報の非対称性を考慮した理論展開も行われ、ペッキングオーダー理論、資金調達問題にするエージェンシー理論など、資本構成に留まらないテーマへと広がりをみせている。
なお、MM命題による議論は、資金調達の問題に留まらず、投資政策(MM第3命題)、配当政策に関するMM命題などが存在し、これらの理論を総称してMM理論と呼ぶこともある。
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【ポイント】
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このMM第2命題は、負債を発行する企業の株式の期待収益率rEは、100%自己資本の企業の株式の期待収益率にrA、財務リスク( Financial Risk )に対するプレミアムを加えた値に等しいことを示している。つまり、株主資本コストrEは、財務レバレッジD/S(負債/資本)に比例して高くなることを含意している。