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ファクターモデル(Factor Model)とは、任意のリスク資産のリターンは、多くの資産に共通するいくつかの系統的な要因(ファクター)によって決まるというモデルである。
ファクターモデルによれば、リターンの変動は、ファクターの変動と資産特有の要因による変動に分解できる。ファクターとしては、マーケット全体のリターンや企業の時価総額に応じたリターンなど市場の情報を集約したもの、金利、GDP、物価、雇用率などのマクロ変数、産業属性に関わるものなどが考えられる。ファクターの数が1つの場合、シングルファクターモデルと呼ばれ、2つ以上の場合はマルチファクターモデルと呼ばれる。
【式1】

ファクターローディングの値は企業によって異なる。各ファクターの影響はファクターローディングの大きさで決まる。
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【ポイント】
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この両辺の期待値をとると、式3となる。
【式3】

市場リスク以外にも様々なファクターが考えられており、複数のファクターを考えるモデルはマルチファクターモデルと呼ばれる。実証研究では簿価時価比率や企業規模のファクターを考えたFama-French 3ファクターモデルなどが有名である。

ただし、λkはファクターkのリスク・プレミアム(Market Price of Risks)であり、βikは当該資産iのリターンのファクターkに対する感応度(Quantity of Risks)である。
裁定価格理論はCAPMよりも多くのリスクファクターを考えることができる。また、CAPMには、Rollの批判のように真のマーケットポートフォリオを特定する必要があるという問題が存在していたが、裁定価格理論ではマーケットポートフォリオを特定する必要はなく、リターンの正規性も仮定する必要がない。
(参考文献)
Ross, Stephen A. "The arbitrage theory of capital asset pricing." Journal of Economic Theory 13.3 (1976): 341-360.